nekonoongaeshi’s diary

鉄印の旅と植物と保護猫と。田舎暮らしの日々を綴っています

北陸浪漫地区紀行

      ~北陸浪漫地区紀行~

 

 加賀の奥座敷とよばれる北陸の福光町に版画家・棟方志功の記念館「愛染苑」を訪ねてみました。
 棟方志功画伯は1903(明治36)年9月5日、青森県の刃物鍛冶屋に生れました。そして棟方画伯は第二次世界大戦中、富山県のここ西砺波郡福光町に疎開し、6年間を過ごしたそうです。

          

1975(昭和50)年、肝臓癌で72歳の生涯をとじるまで数々の作品を残しています。特に1956年のヴェネツェア・ビエンナーレでは国際版画大賞を受賞し“世界のムナカタ”の地位を確立。
“ムナカタシコウ”の名前は知らなくても作品を見れば
「あぁ。この絵、見たことある」
きっと誰もがそう思うのではないでしょうか。

 

 画伯の生前の功績を称え、晩年を過ごした神奈川県の鎌倉市出生地の青森県青森市に記念館が出来ました。
そして6年間の疎開生活を送った、ここ福光町移住跡にも記念館がオープン。
「愛染苑」は文豪・谷崎潤一郎によって命記の筆が執られたと伝えられています。
賑やかな商店街を外れ、閑静な住宅地の中に、うっかりすれば通りすぎてしまうほど慎ましく記念館は建っていました。
北陸自動車道小矢部ICから国道304号線沿いには郷土ゆかりの作家・棟方志功をはじめ、彫刻家・松村秀太郎の作品等を常設展示した福光美術館もあります。

 

市街をぬけ、五箇山方面へ車を走らせますと三社柿で有名な富山の干し柿のふる里が広がります。
その田園風景のなかに今回の宿泊予定地である“自遊の森・桜ヶ池キャンプ場”はありました。一人一人が自遊気ままにアウトドアライフを楽しめる森、多彩な施設が木立の中に点在し白いコテージではバーベキューを囲む家族連れでいっぱい。
釣りを楽しみながらのランチタイムは“ますのすし”で決まり。
北陸方面へ旅すると必ず駅弁ますのすしを味わいます。



立山や白山、信州の黒姫高原などへ行く時、北陸経由で買って持っていくほどの入れ込みようです。
夜は私たちも栗御飯に海の幸バーべキューをいただきました。
紅葉には少し早過ぎましたけど、ここは四季を通じて楽しめる、自分流の休日を送れる空間がありますね。

 

 翌朝、今回の旅の目的でもある倶利伽羅(くりから)峠へ向かう途中、熱気球がいっせいにスタートする光景に遭遇しました。
私たちの旅の予定は常に未定なものですから、ただちに行き先を変更して熱気球を追いかけることに。
砺波市内へ入ると“となみバルーンフェスティバル”のオープニングセレモニーが開催されていました。体育の日の10月の連休にふさわしい行事ですよね。
熱気球クラブといえば早稲田大学が有名ですけれど、関西からは立命館大学のグループも参加していました。
 青年団(会場のスタッフ)の皆さんも気さくな方ばかりで、私は煽てられるままに試乗体験までさせて頂きました。
2人乗りの小さなバスケットにボンベを積むといっぱいになるスペースの気球は、大きな音とともにゆっくり浮上していきます。地上では友人が、笑いながら手を振っていました。心はさながらメリーポピンズになった気分?!

 

そして私たちは、お昼に郷土料理の“ゴリ料理”なるものをいただきまして倶利伽羅峠へと車を走らせました。
2時間に1本の各駅停車しかとまらない無人駅があります。
この倶利伽羅峠は寿永2年(1183)、かつて全盛を誇った平家一門が、越中伏木から攻め入った木曽仲軍の火牛の計に破れたという史跡があり松尾芭蕉の句碑が残っていました。
鉄道ファンにはお馴染みの、鉄道写真の撮影ポイントもこの近くですね。
道の駅では珍しいお土産、いかすみ煎餅も売っていますョ。

 

 

人の温かさに出会える町、
         加賀の奥座敷を貴方も訪ねてみませんか。

 

 

(HP移転により過去記事をブログに転載しました)

 

「世界のムナカタ」と呼ばれた版画家 棟方志功は、第二次大戦末期の昭和20年、家族とともに富山県福光町(現南砺市)へ疎開してきました。世界へ躍進する直前の6年8ヶ月を暮らした、その生活をありありと感じることのできる貴重な場所です。
棟方志功記念館 愛染苑(あいぜんえん)」では、棟方作品を見られるほか、アトリエを兼ねていた旧居「鯉雨画斎(りうがさい)」を実際に入って見学し、詳しい解説を聞くことができます。その他、民藝館「青花堂(しょうげどう)」と、説明パネルが展示してある「棟方志功資料館」の計4つの施設をご覧いただけます。

アクセス■JR城端線福光駅 から徒歩15分 福光公園隣り東海北陸自動車道福光ICから車で10分

営業時間 9:00~17:00(入館は16:30まで)火曜日(祝祭日は開館し翌日休館)

 引用元:旅々なんと