「いまだかつてない電車」
先日の台風2号と梅雨前線の影響で停電と床下浸水という被害をうけ止まっていましたが復旧が進み6月7日より通常運転に戻ったという公式HPの情報入手で、さっそく和歌山へ。
和歌山インターが近づいてくると車の窓からは和歌山市郊外に広がる、茶色く濁った溢れんばかりの水田の風景が目に映りました。稲の先っちょ、苗がわずかにみえる程度。
紀ノ川SAで簡単に昼食を済ませ「伊太祁曽駅」(いだきそえき)近くの指定駐車場へ車をおいてホームで電車を待ちました。スマホで撮影した写真を紹介したいと思います。777匹の“たま”のキャラクター絵と遊び心満載の車内デザインを手がけたのは岡山県出身の三戸岡さん。コンセプトは「いまだかつてない電車」です。
「たま電車ミュージアム号」はコロナ過で利用客が減少し、再度、起死回生を図るために計画されたふるさと再生プロジェクト。
三戸岡さんがデザインした作品は私だけではなく、多くの鉄道ファンを虜にしてきたと思います。たまミュージアム号は豪華なだけではありません。いろいろな仕掛けと斬新で究極の「タマ尽くし」。これに携わった方々の愛情や願いが随所に盛り込まれています。新しくなった駅舎も三戸岡さんのデザインです。屋根に猫耳がついた猫の顔をモチーフにした外観。魅力的でかわいいですね。
「ネコノミクス」発祥の地へ
南海電鉄の赤字路線で廃線の危機にあった貴志川線(現・和歌山電鐡貴志川線)を救った招き猫のたま駅長さんの神社を訪ねてきました。
初代たま駅長は2015年6月22日に亡くなり、「貴志駅」の「たま神社」に祀られています。
地元への功績が認められ『和歌山県勲功爵』(わかやま で ナイト)が贈られ、またフランスのドキュメンタリー映画に出演するなど世界的人気猫たま駅長のお仕事ぶりやラッピングカー「たま電車」の魅力を紹介したドキュメンタリー映像。これをを見たら足を運ばずにはいられなくなります。
ドキュメンタリー・外国映画
「たまとたま電車~いちごの夢といっしょに~」(2009年制作 51分)
現在貴志駅で迎えてくれるのは“にたま”の「たまⅡ世駅長」です。“にたま”の意味は二匹目とか二番目という意味ではなく、似ているたまで“にたま”と呼ぶのだそうですよ。猫好きさんから「なにを今更・・・」と言われそう。ですが山奥から出かけるのは皆さんの想像以上に大変なコトなのです。熊さんの出るところですし(笑)外猫もいますし。
国内だけではなく海外からのお客様も以前のように貴志川線に訪れてくれることを祈ります。
インダストリアルデザイナー。主な作品にJR九州「ななつ星」「ゆふいんの森Ⅱ」「あそぼーい」「SL人吉」「ソニック」「さいたまスーパーアリーナ」「JR大阪駅大阪シティ広場」「おかでんチャギントン」などがあります。
◆“にたま”の「たまⅡ世駅長」
生後間もないころに雨に濡れながら岡山市内の道路を歩いていた泥まみれの三毛の仔猫を市内の主婦が保護し、おかでんに引き取りを相談したそうです。初代タマ駅長にそっくりということで、ご縁があって和歌山電鐡伊太祁曽駅に着任。しばらくは貴志駅の代行も務め、初代たま駅長が亡くなった後は二代目として客招きをしています。
たま電車ミュージアム号
チャギントン仕様のおかでんのPRラッピング電車
紀ノ川SAでいただいた茶そばの天ざる