おひさしぶりです。今日は昨日観た映画のちょっと不思議なお話です。
WOWOWで放送していた「月の満ち欠け」を録画してあったんですけど、それを観ました。「月の満ち欠け」は第157回直木三十五賞の受賞作品に選ばれた佐藤正午氏の同名小説を映画化したものです。松竹 2022年公開 128分
監督は廣木隆一氏、出演は大泉洋さん、有村架純さん、目黒連さん 他。
一昨年だったか、年末に目黒連さんと有村架純さんが都内の街中で撮影しているのがSNSで話題になりました。どんな作品だろうと気になっていた作品です。
輪廻転生をテーマにしたファンタジーラブストーリーで大泉洋さんが主演でした。
『瑠璃も玻璃も照らせば光る』江戸いろはかるたに収録された「ことわざ」でこの映画に登場する女性、高校生、小学生の共通の名前が「瑠璃」といいます。どこにいてもキラリと光って見つけることができるという意味です。
※映画の中で出てくる「いちご煮」 画像は通販サイトより
三角哲彦(目黒連)と正木瑠璃がふるさとの味「いちご煮」で盛り上がった時にでてきた缶詰。同じものかどうかわかりませんがウニとアワビの粥汁だそうです。
◇◇◇とても印象に残っている一部分のあらすじ◇◇◇
仕事は順調で家庭も親子3人倖せで円満な生活を送っていた小山内堅(大泉洋)はある日、妻と娘を事故で失ってしまい、会社を辞め、青森県八戸の実家へ戻り、漁業で生計をたてていた。
そこへ東京から三角哲彦(目黒連)が訪ねてきて「お宅のお嬢さんは、私が大学生だったころに好きだった正木瑠璃という女性の生まれ変わりだと思う。正木瑠璃は踏切で電車にはねられて死んだけれど、あなたのお嬢さんと会う約束をしていた」と言い出す。
高校時代美術部で娘の親友だった縁坂ゆい(伊藤紗莉)が小山内堅に連絡をとって「会って話がしたい」といい、娘を連れてやってくる。
縁坂ゆいは高校生の時に小山内瑠璃から不思議な話を聞かされていた。「この絵のモデルは前世の恋人なの。人は命を繰り返す、月が一度欠けても また生まれ変わるように。満たされなかった強い想いを引きずっているひとだけが、それを憶えているの。私みたいに……」
その時は何を言っているのか意味がわからなかったけれど、今うちの娘に会ってもらいたくて連れてきたのだと言った。
「私の娘は小山内瑠璃の生まれ変わりで、貴方の娘だった小山内瑠璃は正木瑠璃の生まれ変わりだと思う。だから三角さんに会いに行かせるの」
小山内堅は何を馬鹿げたことを!と怒鳴り三角哲彦も君もおかしなことを言うな!信じないぞと言って席を立とうとする。縁坂ゆいの娘は三角哲彦の携帯に留守電メッセージを入れたことを伝える。
「駅の前でたとえ貴方が来なくても何時間でも何日でもあなたを待っています」
縁坂ゆいは娘に向かって「行ってらっしゃい」と送り出す。
小学生の女の子が駅に向かって駆けてゆく。その女の子はいつしか正木瑠璃の姿になって嬉しそうに走ってゆく。
その先には雨の中、三角哲彦がにっこり微笑んで立っていた。
「待ってたんだ。ここで。あの日からずっと」
今の時代には珍しい純愛ラブストーリー。映画「月の満ち欠け」はなんとなく大切な人が死んだら、生まれ変わってほしいなって思いたくなる作品でした。あ、劇中歌にジョン・レノンの曲が流れるし、雨の日にレコード屋さんの前で三角哲彦と正木瑠璃が出会うシーンがあるので時代背景は1970年代~80年代ですね。「ある愛の詩」や「ラストコンサート」の純愛映画全盛期。
私も飼い猫で全く違う品種の猫ですが、同じ名前をつけてました。1匹目はペットショップで腎臓の弱い仔猫だから4~5年で死んじゃうかもと言われて買った猫。その猫が死んだときにあまりに悲しくて次に迎えた猫に先代と同じ名前をつけました。猫の瞳が訴えていたんです。名前は〇〇〇にしてって。そしたら成長するにつれ、先代の猫と性格が瓜二つで。そのあとに迎い入れた3代目にも同じ名前をつけたのですが、やはりよく似てるんですよ。やることなすこと。まるで〇〇〇ちゃんの生まれ変わりみたいって思うことがよくありましたね。
ですから、この映画私的には好きな作品です。
この映画に拒絶反応示す人は、きっとSFとかは見ないのかも……。