nekonoongaeshi’s diary

鉄印の旅と植物と保護猫と。田舎暮らしの日々を綴っています

酒の肴レシピ・日本料理の卵黄味噌漬け

いま、巷で“味噌漬けたまご”というとポピュラーなのがラーメン屋さんなどで提供される生の卵黄をお味噌に漬けたトロリとした食感のものを指すと思うんですね。

これは、きっとコミック本「美味しんぼ」第15巻・海原雄山の至高のメニューの影響が大なのかも?

なので、ネット検索をしても黄身を生のままで味噌に漬ける、その簡単レシピばかりがヒットします。

実は『卵黄の味噌漬け』という料理は日本料理にあります。料亭や割烹、料理旅館なら一品としてお出ししているメニューなのです。

やや硬めに茹でた卵黄だけを味噌床に漬けると卵黄全体に透明感が出て、カラスミのような食感が味わえてお酒の肴にぴったりなのです。

お題「レシピを見て料理をしている方はどこのサイトあるいはどんな料理本を参考にしていますか?」

私が参考にしているレシピ本は柴田書店から発行された「素材と日本料理 第6巻」です。

その26ページと27ページに紹介されている『卵黄の味噌漬け』を参考に、少しだけ私流にアレンジして作っています。

<材料と用意するもの>

卵、白みそ1 kgに対してみりん200g、密閉容器、ガーゼ、棒温度計、キッチンタイマー

 

<作り方>

①容器に白みそと旨味調味料みりんを混ぜて練り、味噌床を作ります。

②鍋にたっぷりのお水を入れ、卵を茹でます。この時、温度は約70℃を保つようにして棒温度計をお鍋にさしておきます。(IHコンロですと微妙な温度調節ができるので)

③温度が70℃になったら弱め、火力調節をして17分。

温度が上がりすぎると固茹で卵になるので注意しながらキッチンタイマーで計ります。

こうすることで温泉卵の逆、黄身がほどよく固まって、白身はドロドロぷよぷよの状態になるのです。

④時間がきたら流水につけて水の中で殻をむき、ぷよぷよ白身を取り除いて、お水の入ったボウルの中で黄身を傷つけないように覆っている薄皮を丁寧にはがします。

⑤最初に用意しておいた白みその味噌床にガーゼを敷き、くぼみをつけてから卵黄を置きます。

⑥ガーゼをかぶせて上から味噌を隙間なくのせ、包んで2日程度冷蔵庫で保管。

賞味期限は10日ほどですが、漬けすぎると塩辛くなりますので別の密閉容器に入れて冷蔵庫で保存してくださいね。



なぜ私流にアレンジかというと、実は日本料理の板前さんならレシピ通りに作れると思うのですが、素人が挑戦してみるとかなり難しい。

卵を酢をくわえた水に入れ、沸騰してから5分茹でる。火を止めて2~3分ほどお湯に入れて置き、卵黄を9割程度火を通す。(「素材と日本料理 第6巻」より引用)

そこで試行錯誤で辿り着いたのが、70℃のお湯で17分茹でる、です。

今日は、日本料理のお話をちょこっとさせていただきました。

 

そしていま東京土産としてトレンドなのが、ゆで卵をお味噌に漬けたもので『江戸たまご』なんてものも。下呂温泉には、シンプルに黒い竹かごに入った『たまご味噌漬け』なるものもありましたよ。どちらも真空パックしてあり、賞味期限は5~6日程度です。

 

最後に。

もう一つ、お題にのっからせてくださいな。卵黄の味噌漬けを作るときに、愛用のキッチンタイマーが故障して動かなくなってしまったのです。これ、たとえばタニタとかのメーカー品ですと1600円くらいはするんですよ。

ダメもとで走ったのがDAISOさんで、店員さんに「まさかこちらにキッチンタイマーなんてものはありませんよね?」とお聞きしたら、あったんです!それも100円で!!

お題「百円ショップで見つけたすごい(面白い)商品」

このお題の出題者さんは、きっと「画期的なものはないか?」という意味でこのお題を提供されたのだと思います。

が、私にとっての「すごい商品」はお値段的にすごい!商品なのです。

これって価格破壊でしょ。すごくびっくりしたのと嬉しかったのと、おかげで助かりました。卵黄の味噌漬けも無事に完成です。ありがとうございました。