アニメ「雲のように風のように」は酒見賢一さんのデビュー作「後宮小説」が原作となっています。
デビュー作にして第一回ファンタジーノベル大賞受賞作品。まさにドラマチックでセンセーショナルなデビューであったと思います。この完成度の高い小説をはじめて読んだときは、今後、この作品を超えるファンタジーノベルがでてくるのだろうか、そう思えたほどでした。
酒見賢一さんは愛知大学文学部哲学科東洋哲学専攻 で中国史を舞台にした小説がお得意でしたね。
「後宮小説」と「墨攻」は2年続けて直木賞候補作にあがったものの大賞受賞には至りませんでした。
しかし酒見さんの小説は、映画化やアニメ化、コミックにもなっておりますので小説を読んだことのない人でも「映画なら観たよ」「漫画知ってる」というファンが数多くいることと思います。
「墨攻」は2006年に日中韓の合作映画(133分)として映画化。
森秀樹のコミックス版を元にジェイコブ・チャン監督が香港の四天王といわれるアンディ・ラウを主人公に制作しました。日本では2007年2月に上映となっています。
「墨攻」についてはスタジオジブリが押井守監督で映画化を検討しておりましたが実現しなかったというエピソードもあります。
この方のデビュー作品についてはどのように形容したらこの小説の素晴らしさを伝えることができるのか、私にはその術がなく、もどかしくもありますが、はじめてこの本を手にしたときの感動や衝撃は今も覚えています。
今日は雨。
「後宮小説」のアニメ化は、見たことがなかったのですけど「雲のように風のように」
酒見さんを偲んで視聴してみようと思います。